なぜ優秀な人材が「転職」について考えるのか？

優秀な社員というのは、会社の利益を大きく左右する存在と言えます。前回の記事でもお伝えした通り、優秀な社員ほど、『転職』について考えています。

実際に、「優秀な人ほど早く辞めてしまう」と、頭を抱える人事担当の方や、経営者も多いのではないのでしょうか？なぜ、優秀な社員ほど、辞めていってしまうのか？

その原因をしっかりと理解し、対策する事で、会社を守ることに繋がります。この記事では、優秀な人材の退職理由や、退職の兆候をお伝えしていこうと思います。

＜優秀な人材が辞める理由＞
終身雇用が崩壊し、雇用の流動化が叫ばれています。企業側も、社会の変化に合わせ、新しい技術やサービスを取り入れていかなければなりません。

そのため、即戦力として活躍してくれる優秀な社員を募集しているという企業が増えているということもあり、優秀な社員ほど現在の会社を辞めても次の選択肢が多くあると言えるわけです。そのような中、特に優秀な社員が辞める理由としては、次のようなものが挙げられます。

① やりたいことができる環境に入りたいから
優秀な人材は、スキルや知識の違いから、他の社員（上司や同僚）から任せられる仕事が増えるという傾向にあります。

いわゆる自分がしなくてもいい仕事を抱えている状況です。本来ならば、新しいことにチャレンジしようと思っていた時間であっても、優秀が故にその時間を奪われてしまい、「もっと働きやすい環境にうつろう」と思うそうです。

② ここでは成長レベルが低いと感じたから
優秀な人材というのは、仕事をこなせるようになったからといって満足なんてしません。「もっとスケールの大きい仕事をしてみたい」「もっと経験や知識を身に付けたい」と、自分のキャリアアップに対してポジティブに考えているのです。

＜退職を決めた社員の行動の兆候＞
『退職』という決心がある程度固まっている社員に、よく見られる行動をお伝えします。あなたの会社で優秀な人材がこの行動を取っていたら危機です。

① 定時で帰る日が増えた
② 遅刻や、早退、有休消化が増える
③ 私用の電話などで離席が増える
④ 同僚や後輩への仕事共有が増える
⑤ 会議での発言、同僚との会話が減る

普段の言動との違いを見極める為にも、日頃からしっかりコミュニケーションをとる事もとても大切な事です。

＜優秀な人材を辞めさせない為の対策＞
優秀な人材を逃さない為には、社員が会社に求めている事をしっかりと把握し、環境を整える事が必要です。主に社員は、正当な評価制度や、仕事の幅の拡大、成長の機会を求めています。

企業の成長や業績にもかかわる優秀な社員は、企業で長く活躍してほしい人材でもあります。優秀な社員に長く働いてもらうために、退職を考えている社員の兆候や退職理由を理解し、社内で改善できるポイントはないかを人事担当者は考えてみる必要があります。